【こんな時だからこそ】お助けアロマ③「タイム」
新型コロナウィルスのニュースが駆け巡り、エタノールが品切れになるという状況下で一番使用量が増えたのが「タイム」でした。実は、タイムリナロールは使用してもタイムチモールを使う場面というのが中々なかったのです。ここにきて消毒、殺菌、抗真菌、抗ウィルス、抗感染作用があり強力な消毒作用と免疫調整作用があり感染症予防に用いられるタイムチモールを使用しています。
タイムの精油にはケモタイプといって、同じタイムの学名を持つものでも化学組成成分が異なることで作用も異なります。タイムリナロールはリナロール組成成分を60〜70%程含み、穏やかで肌にも塗布できます。「こどものタイム」と呼ばれオムツかぶれケアなどに使われるほどです。
一方、タイムチモールはチモール組成成分(40〜50%程)ので皮膚刺激が強くアロママッサージなどでも使用することは少ないため香りを嗅いだことがある方の方が少ないかもしれません。
なぜこのように同じ植物でも含有成分が違うのか?
これは植物が育った場所の違いです。タイムリナロールは標高500〜1300mの高いところ、タイムチモールは標高300〜500mの低い地帯で育ちます。標高が低いと虫や細菌も多く植物にとっては虫が嫌がる匂いを発するためチモール成分が増えるわけです。(タイムは現在確認されているだけで7種のケモタイプがあります)
タイムは300〜400種類あり、コモンタイムのような立ち性のタイプと、クリーピンクタイムと呼ばれる地面を這うように広がるほふく性のタイプがあります。一般的にタイムといわれているのはコモンタイムのこと。
古代エジプトでは死者を埋葬する際に防腐剤としてタイムを添えられたとされています。その効果もあり、死体がミイラとして今の世にまで残っているようです。また古代ギリシャでは「勇気」や品位の象徴とされていたようです。私もベランダでタイムを育てていますが、立ち上がる姿に勇気をもらいます。タイムをカットしてフレッシュな状態でハーブバスにした時の香りは格別です。
タイムチモールは消毒薬のような匂いがしますが、今の時期はこの消毒薬のような香りに皆さま安心感を覚えられるようです。シングルで使用すると香りがきついのでブレンドがおすすめです。
タイムチモールと、抗ウィルス作用のある精油をブレンドしたアロマスプレーを作りました。「守られているような気がする」という嬉しいお言葉もいただきました。ブレンド内容はコチラからご覧ください。