香る音楽会では、なんと３曲ブレンドいたします！

何回かに分けてブレンドについて少しご紹介しておりますが、第２回は

「庭の千草」

についてご紹介します。

原曲は「The Last Rose Of Summer」アイルランド民謡の「夏の名残のバラ」

日本ではこの夏のあわれなバラから、日本的な晩秋の白菊に変え「庭の千草」という曲名で世に広まっています。

春から秋の間には多くの花が咲き、虫も花にさそわれて集まり楽しく過ごしていたが、晩秋になると枯れてしまい、気がつけば独りになってしまう。そんな中、秋冬の厳しい寒さを一人耐え忍ぶ菊の花のように、人間も強く生きていきたいというメッセージがあるように思います。白菊の花言葉は真実。あなたを慕っています、など。嘘偽りのない状態を表します。悲しみあふれる短調ではなく、未来へつながるような健気な姿、真の強さを感じさせる曲想になっていると思います。

この曲の調は「ヘ長調」です。

この曲に香階をもとに想像を広げて香りを創ります。

■基調となる音と香り

ファ　→　アンブレットシード

ド　→　ローズアブソリュート

基調となる音と和音に配置されているピエスの香階から香りをピックアップします。ピエスの香階についてはコチラをご覧ください。

香りの分量を調整し、さらにアクセントとなる香りやバランスをとる香りをプラスして全体のアコードを整えます。

「The Last Rose Of Summer」という原曲名より、今回は「ローズアブソリュート」をメインの精油としてブレンドしました。ローズは太陽の光が登り切る直前に最も香りを放ちます。１滴の精油を得るのに約５０本のバラの花束が必要で凝縮された濃い香りにはうっとりします。

そして、ローズの香りから、夏の名残をどう香りで表現するのか。。。ミドル、ベースノートの比率を増やし秋を感じるローズの香りに仕上げました。

和名の「庭の千草」、晩秋の白菊のタイトルからキク科のカモミールローマンをブレンドしています。トップノートのマンダリンレッドが香った瞬間にどこか懐かしさを感じる香りに仕上げました。

【ブレンド】

トップノート：マンダリンレッド

ミドルノート：ローズアブソリュート、ローズゼラニウム、イランイランエクストラ、カモミールローマン

ベースノート：パチュリ、サンダルウッド、ガイアックウッド、アンブレッドシード