【アップサイクル蒸留】山椒の軸

「山椒」の中でも高級山椒として有名な兵庫県産の朝倉山椒を蒸留し、山椒ブレンドを調香する講座を2021年7月に開催しました。

また「嗅覚」「味覚」「視覚」など五感を使い、兵庫県に旅をした気分になっていただきたいと、何と山椒の香るオリーブオイルや山椒シロップを試食いただき、嗅覚でも味覚でも兵庫県の特産を楽しむ会となりました。

兵庫県養父市の朝倉山椒の畑

朝倉山椒は大名が特別に献上する高級贈答品として珍重され、徳川家康にも献上されたとか。山椒畑の前の道はなんと旧街道。この道にて山椒が献上されたと思うと感慨深いものがあります。現在は、国内の高級料理店などで使用されるのはもちろん、ヨーロッパの星付きレストランでも使われているそうです。

「山椒」はミカン科。小さな粒をよくよく見ると青みかんのようです。山椒なんてどれも同じと思っていましたが、他の山椒にはある棘がなく大粒なことが特徴。香りは柑橘系の爽やかな香りのリモネン、ペパーミントのような香りのフェランドレンの割合が高く、フルーティーです。1つの精油でこんなたくさんの表情を見せてくれるのは朝倉山椒ならではかもしれません。

山椒の実と軸部分に分けて納品をされているため、軸の部分は廃棄をされているということを伺いました。また、実をつけたままだと木が弱り枯れてしまうため手間をかけて収穫時期を過ぎた実、軸を廃棄されていました。お話を伺うと「軸部分の方が良い香りがする」と仰っていたので廃棄している軸を蒸留してみようと蒸留してみたのです。

ガスクロマトグラフィーにて精油成分を分析してみたところ、驚きの成分が!実より軸の香りの方が柑橘らしい香りリモネン(77%)を含む素晴らしい香りが採取できました。

廃棄していたものを商品化することで、農家さんの収入増に繋がり、木の保護にもなる、そんなみんなが幸せになる仕組みをこれからも広げていきたいと思います。