高野山にて仏教と香りの関係を学ぶ

高野山にヨガリトリートの旅へ。

ご住職の有難いお話の中に「焼香は何のためにしているのか?」という問い。

「香り」をお供えしている

ということを教えていただきました。

仏教・密教において香りは、良い香りを漂わせることは非常に大切なことで、
香りは心を鎮め神仏との特別な交流の場をつくりだすものでした。
香料のもつ抗菌作用や昂進鎮静作用によって仏前は清らかになりました。
 

その歴史は非常に古く、日本における「香り」の文化は、仏教伝来以降発展していきました。

仏教では故人が四十九日まで食べる物は「匂い」であるとされているので、故人に食べてもらうという意味でもお焼香が用いられます。

本堂には「香り」がもくもくと。

香木や塗香など高野山には「香り」にまつわるたくさんのものが。

精油の香りとはまた違いますが白檀など材料は同じ。

ちなみにこちらの金剛峯寺にある国宝「諸尊仏龕(しょそんぶつがん)」は白檀(びゃくだん)製で弘法大師が唐より持ち帰ったと伝っています。

香木が生育しない日本において生まれてはじめて嗅ぐ沈香や白檀の香りは、
なんとも神秘的で経験したことのない陶酔感へと誘うものだったことでしょう。