【今日のアロマ】ラブダナム
「ラブダナム」という精油(エッセンシャルオイル)があります。
アロマ教室でも教えない精油なのでご存知ない方も多いですが、実は古くから香水に使われてきた香りです。
スパイシーで甘く、温かみのある樹脂の香り
アンバーノートには欠かせません
樹脂から採取される精油は、フランキンセンスが有名ですが、通常、木の幹を傷つけて樹液をとります。
ですが、ラブダナムは木ではないのにどこから樹脂が?
葉から出る樹脂
昔は、山羊飼いが山羊を放牧し、その毛についた葉を集めたそうです。
古代ギリシャ人やさかのぼってディオスコリデスの時代、ヘロドトスの時代にもラブダナムを採取してたそう。
それもそのはず、旧約聖書にでてくるミルラはラブダナムという説もあるほど
少し詳しく見ていきましょう
産地
スペインが多いですが、南仏、イタリア、ギリシャetc
地中海沿岸の丘陵地帯に自生しているそうです。
成分
300種以上の成分が含まれています。
1%以上の比率で含まれるのは約10種類のみ、つまりどれだけ微量成分が入っていることか!
特徴
夏の暑さ、厳しい気候から身を守るために葉から香りの強いゴム樹脂を分泌し身を守る。
だからか、精油にも出血、収れん作用、呼吸器系(咳、鼻炎)に良いとされるのか?
写真の花は1日ともたないそう。
過酷な環境でも自分の身を守るために葉から樹脂を出して自分を守る。
その香りは、葉からとれる香りとは想像できないほど甘く温かくムスクのよう。
何千年も前から人々を魅了してきた、そんな香りです。
(「調香師が語る香料植物の図鑑」2013年発刊より引用)