【今日のアロマ】ティートゥリー
いまだ感染症の影響を大きく感じる年明けとなりました。このような状況下になるまでは、何も感じなかった精油なのに昨年の春から夏にかけて本当にお世話になった精油「ティートゥリー」についてご紹介します。
こちらは淡路島(兵庫県)で元気に育っているティートゥリーです。花が咲いた時期に採取された精油が甘くて驚き、ティートゥリーの概念を覆され興味を持つきっかけになりました。
オーストラリアの精油のイメージが強いですね。先住民族アボリジニの人々は、傷や腹痛を治す薬草として使ったそうです。
ティートゥリーは抗菌ハーブのイメージが強いですが、動物たちもこの枝葉に羽をこすりつけ虫をとる、というぐらいですから、虫除け効果などを動物たちも知っているのかもしれませんね。
こちらAEAJのサイエンス学科での実習です。
シャーレに酵母菌を繁殖させ、真ん中にティートゥリーを染み込ませた白い紙を置いて2日間置きました。ティートゥリー精油の周りだけ抗菌作用があることがこれからも分かります。
1920年代オーストラリアの科学者アーサー・ペンフォールド氏が当時消毒薬として使用されていたフェノールの13倍の抗菌力があると実験で示しています。
今は、ウィルス感染を気にしながら過ごしていますが、ウィルスにはエンベロープと呼ばれる脂質で囲われていてこのエンベロープのあるウィルスを不活性化する作用があるという研究も行われています。
植物精油の直接接触および芳香暴露の抗インフルエンザウイルス作用に関する研究(アロマテラピー学雑誌9(1)38-46 (2009))
私は、このコロナウィルスが最初に報じられた際、ウィルスと戦い打倒しようと思っていました。その後は、自粛をして外に出ないようにしていました。が、やはりずっと自粛をし、楽しむこと、期待すること、笑うことがなくなると肌の艶や表情がどんどん失われることを実感しました。
アロマのティートゥリー精油ももちろん、食事、睡眠、呼吸など免疫を高めウィルスへの防御力を高める対策をとり、色々なウィルスとの共生も考えて生活することが必要な時期なのかもしれないと思うようになりました。思えば、オーストラリアの先住民族たちは自然環境とともに、病気やケガは植物たちを頼りに自分たちで癒してきたわけですものね。
2020.11月末にも関わらずティートゥリーの花が咲いた後です。通常は春に花が咲きますが暖かかったため冬に花が咲いたそう。植物の子孫を繋ぐための、柔軟で逞しい生き方に元気をいただきました。
ティートゥリーをはじめ、レモンやパインニードルなど今の季節にぴったりな香りをブレンドした「新春ブレンド」をアロマスプレーにしました。まだ不安が続く時期、香りと植物たちの力が少しでもお役にたちますようにと願って。